みなさん、こんにちは。
今日はうつからの回復期間を大幅に短縮する方法をお伝えします。
例えばうつにはこんな症状があります。
・背中に何かが乗っているような尋常ではない重さがある。
・夜に眠ろうとしても眠れない。
・休んでいるのにうつの原因になった出来事ばかりを繰り返し考えてしまう。
・やっと眠れたと思ったらうつの原因の出来事が夢に出てくる。
・外出すると周りの人に意識が行って、人が怖いと感じる。
これらは典型的なうつ症状ですね。
病院に行くと「うつ」と診断され、抗うつ薬を処方されて休養するように言われます。
しかし現実は、休養してもなかなか夜は眠れませんし、頭や気持ちが忙しくて休まりません。
あるいは休めたとしても、身体の重さがほとんど減っていきません。
「このままではうつが治っていく気がしない…」とご本人さんも直感でそう感じるようです。「もっと他に何か方法があるのではないか…?」と。
そして、それはまったくその通りなのです。
まずは「うつ」という見方を手放してみよう
先に見た症状に対して「うつ」とレッテルを貼ってしまうと、そのような病気が存在しているかのように思えて、実際に起こっていることが見えなくなります。
私はクライアントさんが病院で「うつ」と診断されていようが「強迫性障害」と診断されていようが、一旦はそのレッテルを手放して、その人に起こった出来事と反応を丁寧に見るようにしています。
すると、そこに起こっているのは「うつ」という病ではなく、人間の正常な反応だということが見えてきます。
先にあげた症状もそうです。
眠れないという症状も、嫌な記憶を忘れられないことも、人が怖いことも全て、身体が自分の安全を守るための「警戒プログラム」を発動している状態、つまり人間にとって正常な、「機能」です。
人間の身体は原始的な脳である脳幹にそのようなプログラム(戦うか逃げるか反応)を備えています。
外敵から襲われて強いストレスがかかった瞬間に、身体は一時的に心拍数を上げ、筋肉に血液を送り込み、敵と戦える(あるいは逃げられる)状態を作り出します。
その際に頭で考えていたら反応が遅れて敵に襲われてしまうため、脳の血液は最低限に抑えられ頭の中は真っ白になり、その分、筋肉に力が入ります。
そしてそのプログラムが発動している間は、身体は眠ろうとしません。
眠っている間は敵に襲われるリスクが高いからです。
仮に眠っても原因となった出来事が夢に出てきます。
「敵に警戒せよ!危険だ!」と訴えているのです。
ですので、この状態で外に出ても周りの人にばかり意識が行って、体が敏感に反応してヘトヘトになります。
「近くに敵がいるかもしれないぞ!」と自動的に神経を研ぎ澄ませてくれているのです。
つまり、これらの症状は「うつ」という病ではなく、危険な環境で生き抜くための警戒プログラムが作動したままになっている、という問題なのです。
※ 身体が重くて心がほとんど動かないというのは、脳幹のもう1つの生存戦略であるフリーズ(凍りつき反応)です。
うつの最初のステップは警戒プログラムをオフにすること
となると、この状態に陥った時にやるべきことは、休養を取ることではなく、ポジティブ思考を身につけることでもなく、警戒プログラムをOFFにしてあげることです。
そして、OFFにした後はしっかりと休養を取り回復期に入ると、運動療法や心の癖を解消するセラピーなどでより高い効果を上げることができます。
逆に警戒プログラムが発動している間は、いくら休もうと思っても身体は敵を警戒している(あるいはフリーズして筋肉をロックしている)ので、神経は過敏で筋肉はこわばります。
心身共に休まらないし、無意識は勝手に莫大なエネルギーを消費し続けるのでヘトヘトなままです。
この状態では休んでも自然治癒力が発揮されないのです。
そこで仕方なく、固まった筋肉を抗うつ薬(または筋弛緩剤)でゆるめて、睡眠導入剤で無理やり眠ることになります。
ところが当然ですが、脳幹にある「戦うか逃げるか反応」の莫大なエネルギーを処理したわけではないので、いつまで経ってもスッキリと楽にははりません。
薬で症状を抑え続けなければなりません。
これがうつが治らない病気と言われたり、10年も20年も症状を維持してしまう原因です。
薬と休養で少し落ち着いてきたなと感じて職場復帰をしても、警戒プログラムはONのままなので、少しの刺激やストレスですぐに気持ちが落ち込み、耐えられなくなります。
これがうつが再発を繰り返すメカニズムです。
しかし、しっかりと警戒プログラムをOFFにしてから休むことで、うつ回復への期間を大幅に短縮すると共に、再発のリスクを軽減することができます。
うつは正しく完治させることができます。
では、どうすれば警戒プログラムをOFFにできるのでしょうか?
残念ながら、うつにカウンセリングの効果は極めて薄い
そこが私たち心理療法家の仕事になるのですが、一般的なカウンセリングでイメージされるような対話や考え方の修正ではほとんど歯が立ちません。(私も過去に痛いほど思い知らされました)
脳幹という野生の脳の反応に対して、言葉やイメージや気づきを与えたところでほとんど変化が起こらないのです。
「頭(大脳新皮質)では理解できた。なるほど、確かにネガティブに考えすぎだ!でも、それが分かっていても身体がついて来ないから困っている」
これが多くのクライアントさんの声です。
野生の脳である脳幹には言葉もイメージも伝わりません。
では脳幹は何だと伝わるのでしょうか?
それは「身体感覚」です。
脳幹へのコミュニケーションは身体感覚を使って成されます。
身体的なアプローチにより感情エネルギーの処理を行い、しっかりと敵に打ち勝った(あるいは逃げ切った、もしくは対処した)と身体レベルで理解させ、
戦いは終わったのだと身体が受け入れるとようやく警戒プログラムは解除され、深い眠りにつけるようになります。
体の緊張は緩み、悩まされたネガティブ思考やイメージはおさまり、脳の奥までスッキリとするような子供の頃と同じ目覚めの感覚を体験できるようになります。
うつは心の問題ではない
こういう体験をすると、うつは心の問題などではなく、脳機能や神経学的なトラブルなのだということが分かります。
脳の機能レベルのトラブルによって、その結果として心にマイナス思考が噴出します。
ですが、その結果であるマイナス思考にフォーカスして心を直そうとしても、多少の気づきは得れどもうつはほとんど良くはならないのです。
うつの原因(脳幹や神経の反応)にではなく、うつの結果(ネガティブ思考や捉え方)に対処しているから当然です。
しっかりとうつの原理を理解して、正しく警戒プログラムを解除すると、神経と身体はリラックスしてようやく自然治癒力が発揮できるようになります。
脳と神経の正常な回復プロセスが動き始めます。
・うつで休養してるけど、いまいち回復している気がしない。
・心とか言葉の気付きや考え方レベルのカウンセリングばかりやっているけど、手応えが無い。
そんな方は、一度ご相談ください。
「ようやく自分の違和感を説明してくれた」
「首の後ろや胸の周りに詰まっていたものが抜けて、初めてうつが回復するものだと思えた」
「これこそがずっと私が探していたセラピーです」
長年うつ回復法を求めて彷徨ってきたクライアントさんが、そう言ってスッキリした表情で帰って行かれます。
どうか希望を捨てないでくださいね。
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